言葉の力を伸ばすために

意識して教えなくても、子どもは母国語を話すようになります。それはなぜでしょうか?

泣いている赤ちゃんに気がつくと、周囲の大人は「おなかがすいたのね。」「おむつをかえようね。」と話しかけながら世話をしたり、あやしたりします。子どもには言葉の意味は分からなくても、赤ちゃんの頃から、かわされる言葉と感情のやりとりが言葉のお手本となるのです。お話ができてもできなくても、毎日親子の会話を心がけましょう。言葉の発達には周囲の大人の働きかけがとても重要なのです。

お手本だからと言って大人が使う言葉にこだわる必要はありません。0~2歳の子どもには「ワンワン」のような幼児語を無理に直さなくてもよいのです。あかちゃんは「いぬ」よりも「ワンワン」の方が聞き取りやすく、発語しやすいからです。大切なことは「ワンワンだね。かわいいね。」と子どもの言葉を繰り返すこと、もし出てこなければ代弁すること。そして共感を示すこと、ゆっくり話しかけることです。

もう少し大きくなって子どもが話をできるようになってきたら、その場の状況を実況中継するようなこともしてあげてください。例えば、「昨日はつぼみだったけれど、今日はピンクのお花が咲いているね。」「落ち葉がたくさん落ちているね。寒くなってきたからだね。」など。

2歳を超えたら、今度は問いかけも混ぜてみましょう。赤いはっぱを拾ったら、「どうして赤くなってくるんだろうね。」「この葉とあの葉は何が違うかな。」など、疑問に思ったことを言葉にして、一緒に調べるのもとてもいいと思います。大人が楽しんでやれば、子どもから楽しんでやってくれるようになってきます。お散歩や幼稚園、保育園公園の行き帰りなどに、たくさん話ができるといいですね。

よくあるご質問ですが、幼児語から「いぬ」などの言葉の切り替えは、子どもの言葉が増える2歳後半から3歳くらいを目安に「ワンワンね。『いぬ』だね。」と自然に触れていくようにすればいいと思います。